H’s ある株ホルダーのFP日記

株ホルダーとして考えた事、FPとして伝えたい事を不定期に書いていくつもりです。

FTー500で見る日本企業の位置付け

海外旅行する時には機内でFT紙(英Financial Times)を貰ってくる。まさか英語の記事を読める訳ではない。数字が並んでいるだけなので株式欄なら読める。ticker、株価、PER、Div-yield、52week-high-low、時価総額くらいなので、ラフな相場観があれば事足りるのだ。
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しかも、FT World Stock 500のページには、世界のトップ企業500社が載っているので、国籍や国毎の違いに捉われる事なく単純に比較しやすい。FT-500銘柄のうち、おそらく100社くらいは誰でも馴染みの会社が見つかるのではないか。私の場合だと、製薬、石油&鉱業、銀行で何社か対比して見ている。偶に眺めてみると、未知の銘柄を見つける事もある。

もう1つこの欄で気付かされるのは、世界トップ500社の中での日本企業の扱いだ。時価総額の規模で見たら日本株は8%程度だと聞いた事があるけど、会社数の割合で見てもほぼ同じくらいだと思う。FT紙面の細かい文字を逐一数えた事はないけど、おおよそ8%=40社前後じゃないか。

中国株より少ない。中国株に香港株を足せば、日本株の会社数の2倍くらいじゃないか。そういう事は客観的に意識しつつ、日本株投資の割合感を冷静に見ておく必要があるだろう。

勿論、投資額の10%以下なんてのは現実的でなく、それより多い。けど、ここ5年以上は「日本株<外国株」の関係を維持していると思う。決め手は、世界で売れる商品を持っているか、それと10年スパンくらいで見たworld-wideな成長性を維持できているかだ。極端な例を挙げれば、花王とP&GやUnileverの違いだ。日本国内で1億人の人がどれだけ花王のCMを見てその製品を買っているとしても、世界70億人のどの程度が花王の製品に興味を持てるのか。そもそもその国のスーパーで流通していなければ、買う機会すらない。


それに対して、P&GやUnileverの製品はアジア、オセアニア、ヨーロッパ、中東などどこの国のスーパーにも商品が並んでいる。日本を除く69億人を相手にしていた方が、売上もおのずと伸びていくだろう。仮に多少品質に問題があったとしても、売上の伸長はそのまま同社の利益蓄積と更なる規模拡大に繋がっていくと思うのだ。

それは、おそらくキリンビールやDydoコーヒーとコカコーラの関係でも同じ。明治製菓やグリコとネスレの関係でも同じ事が言えるだろう。こういうのはいろいろな国をtouristとして訪れてみて、なんとなくボンヤリ判ってきた。個人的に好きじゃないけど、マクドナルドも同様にworld-wideな企業だ。5年くらい前だったか、STARBUCKSも急速にその店舗網を伸ばしていったのに驚かされた。でも、海外でロッテリアとかファーストキッチン等の日本ブランドを見た事があるだろうか。判りやすいように、消費財メーカーをいくつか挙げてみた。

それら海外企業の殆どはFT-World 500に含まれている筈だ。対して、花王、キリン、明治は含まれていなかったと思う。FT-500に選ばれている銘柄は、収益性が高く認知されている会社もある。(最新版では確認していないけど)キーエンスソフトバンクG、ファーストリテイリング等があったと思う。意外だったけど企業規模で選ばれているような会社として、三井不動産とかJR東日本などJR3社が含まれていた。そう、日本株はhistoricalな経緯が大事にされる日経225銘柄からchoiceされている訳でもなく、外人の目はあくまで別なのだと意識させられた。