H’s ある株ホルダーのFP日記

株ホルダーとして考えた事、FPとして伝えたい事を不定期に書いていくつもりです。

BHPとWoodside Petroleumのニュース

最近は日経新聞を読まない日も多いので、スルーしている事が多い。

「BHP株主に5.534株につきwoodsideが1株を割り当てられる」と言われても何のことだかピンと来ない。電話でビックリして慌てて検索してみた。

尚、BHPとは豪州最大手の資源採掘会社。数年前に英国のBillitonと合併して豪英の2元会社になっているが、その後の動向はあまり押さえられていない。鉱山会社の例に漏れず株価の値動きも配当支払いの増減も激しい。一旦値動きをチェックしていると、ちょっと驚くものがある。

f:id:hassan01:20220523132547p:image

(1)ネット検索

さて、同社のHPによるとこう書かれている。

======
BHP shareholders are expected to be entitled to one Woodside Share for every 5.5340 BHP shares they hold on the Record Date.

Based on Woodside’s share price of US$25.55 at 6 April 2022, the implied value of BHP Petroleum is US$23.4 billion. At this valuation, which is subject to change, the in specie dividend would be US$4.62 with US$1.98 of franking credits being distributed per BHP share (US$10.0 billion of franking credits in total).
======

※出典

https://www.bhp.com/news/media-centre/releases/2022/04/update-on-bhp-petroleum-and-woodside-merger-and-share-distribution-information

M&AはMerger(合併)and Acquisition(買収)の略であり、これが企業合併の話なのは分かる。株式配当される事が書かれているようだが、悔しいかな英語は読めない。それと豪州株なのにADRを米国上場しているためかUSD建てで書かれているので紛らわしい。素直にロイターをチェックしてみる。

======
2022年5月19日5:31 午後
見出し: 豪ウッドサイド、BHP石油部門との合併を株主承認

ブリスベン 19日 ロイター] - 豪石油・ガス大手ウッドサイド・ペトロリアムは19日、株主総会を開き、BHPグループの石油部門との合併を承認した。企業価値400億ドル相当と、世界トップ10に入る独立系石油・ガス生産会社が誕生する。……(中略)……BHP株主は合併後のグループ株式48%を保有する。
======

※出典

https://jp.reuters.com/article/woodside-m-amp-a-bhp-idJPKCN2N50IR

ついこの間までSDGsのもとで化石燃料が目の仇にされて、メジャー各社は石油経営からの脱却を図っていた。資源最大手のBHPも石油を扱っていたため、そうした外部圧力に迫られて石油事業の売却を検討する事になったのだろう。ただ、2月のロシアによるウクライナ侵攻によって原油価格は大きく値上がりして将来的なSDGs達成よりも目先の資源確保に躍起になり、メジャー各社の利益レベルも新型コロナ騒動の当初と様変わりしてきた。なので、タイミングとして悩ましいが、業界再編は際限がないのでこれも1つのプロセスなのかも知れない。

(2)外国株のありがたさ

これで、期せずしてwoodsideの株主になるようだ。日本株をいくら保有していてもこうした話は舞い込んでこない。ソフトバンクグループ(SBG)傘下の電話会社のソフトバンクが上場した時でも、売却代金を手にしているのはSBGであってSBGの株主には何の恩恵もなかった筈だ。企業設立や企業分割の建付けが違うためか、少数株主にこうした利益が転がり込んでくる事はない。

でも、外国株を保有していると時々こうした「棚ぼた」的な連絡をもらう。いくつか挙げてみると……

・A社のB部門を分割して新株割当。更にC部門を分割して新株割当。
・D社の優先株が発行されるが日本では割当NGなので、権利の売却代金を得る。
・E社の社債パッケージも日本では割当NGなので、権利の売却代金を得る。
・F社のG部門を分割して新株割当。
・H社のI部門を分割して新株割当。
リーマンショックの直後に経営が傾いたため。J社、K社、L社が有償増資。いずれも権利の売却代金を得る。
・新型コロナショックでM社が有償増資。権利の売却代金を得る。

偶に困るのは、大損している銘柄で有償増資の現金化でcashを得た場合だ。これは譲渡所得になる。本来なら多額の含み損を抱えているのに、その銘柄でポンと譲渡所得が計上されて、20%が源泉徴収されてしまうのだ。そうなると、元の株を損失覚悟で売ってセットオフする、そんな機会を得られるチャンスでもあるのだが気分的には複雑だ。

 

【2022.5.27追記】

割当前のBHP、WPL株価=それぞれ47.7AUD、29AUD
割当後のBHP株価=約44AUD  ※WPLはまだ値が付いていない
BHP100株につき割り当てられたWPL株数=18株

もしWPLが29豪ドルのままだと仮定すると、若干のプレミアムが付いた感じになる。まだ正確な所はハッキリしていないが、BHPの取得コストが変わらないのは他社の分割事例と同様だろう。
Before: 47.7×100=4770
After: 44×100+29×18=4922

 

【2022.6.10追記】

Woodside Energyの株価は5/25に約29AUDからスタートして、6/9現在で34AUDに上昇している。TickerコードはWPL.ASXではなくWDS.ASX