あるFP1級相談員の日記

FP1級取得者として相談を受けた事、FPとして伝えたい事を不定期に書いていきます。

給付付き税額控除(2026.7追記メモ)

前回、給付付き税額控除の追記メモの記事を書いてから2ヶ月経過した。期待外れから何か変化があったのか、7/14付け新聞記事を見ながら整理しておこう。また、後半では国民年金1号について、初めて知った事をメモ代わりに書いておく。

 

(1)変質する給付付き税額控除?

日経新聞の見出しをそのまま持ってきた。でも、台形のグラフは2ヶ月前と全く変わっていないし、区切りの金額が分からないので議論が深まっているのか分からない。そもそも

何が変質しているのだろうか?

どうやら、こんな議論になっているようだ。

当初の対象層: ①現役世代の低所得者
当初の対象外層: ②住民税非課税税世帯、③高齢者
最近の対象層: 上記3種全て

当初の政策目的が「社会保険料負担の軽減」と「働き控えの解消」だったらしいので、であれば対象層を広げる必要はない。特に、②と③はコロナ禍の給付金で何度か受給機会を得ているのではないか。感情論を挟んでバラマキになるなら、そもそも給付付き税額控除制度自体が今の日本にwelcomeな存在ではないのだと考えた方がいいかも知れない。

記事によると、社会保険の3号保険者制度の矛盾も書かれている。けど、これは社会保険制度改革の中で考えることでは。議論が益々発散してしまうなら、やはりextraな制度を追加しようとする流れ、ここを一旦stopさせていいんじゃないかと思うのだ。

 

<7/14日経より(2)>

f:id:hassan01:20260715052958j:image

 

f:id:hassan01:20260715053017j:image

 

この台形に話を戻すと、税や社会保険料の徴収を総合してここを補完すれば公平になるのだと言う、わかりやすい納得感を示してもらえるとスッキリする。例えば所得階層ごとに税・社会保険負担割合のグラフを全て重ねると翁カーブがきれいに解消されると明快で伝わりやすい。それがないからこそモヤモヤ感が先行してしまう。


尚、7/17の日経新聞によると、台形の下限は3説あるとか。年収53万円、74万円、106万円。上限は270万円説が出ているものの、流動的な金額のようだ。きっと区切りをどこに定めても誰かが不満を言い出す。その意味でどこかの政党の「壁」を過剰に意識させた主張は一見公平なようで無駄な議論を巻き起こしてしまう結果をもたらした点で悪手だったと考える。

 

(2)このネタの過去記事リンク

NHK「日曜討論」を見た時には、ベーシック・インカムの導入などドラスチックな制度改変に繋がるものかと思い、FPとして期待していた。けど、そうでもないとシラケてしまったのが5月。ご参考まで。

・2026.4記事

hassan01.hatenablog.com

 

・2026.5記事

hassan01.hatenablog.com

 

(3)1号保険者の内訳

上の記事と同じページに国民年金の1号保険者の記事が載っていた。これも興味深い。まずは制度についてちょっと復習しておこう。

国民年金制度においてサラリーマンは2号(厚生年金保険料は上限付き所得比例)、専業主婦は3号(保険料ゼロ)。その他の自営業者(20~60才)のために1号保険者(定額保険料)が定義されている。記事の最後に1号と2号で老後年金に大きく差が付くと書かれているが、それは保険料徴収の考え方が違うこと(1号保険者はmin徴収で、2号は所得比例)に依拠していると考えるべきものでちょっと説明が足りていない。

 

<1号保険者_1996~2023年>

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グラフを見て気になったのは3点。

・この27年間で1号保険者が1000万人近く減っている。これはサラリーマン(正社員)に移行が進んでいることを意味するのか、それとも国民年金制度をスルーしている人が増えていることの含意なのか。おそらく後者なのだろう。

・勤め人(パートやアルバイト)は非正規雇用の推進で2000年代に入って増加してきた。ピーク時には1号保険者の40%前後を占めている。このことが、2008年のリーマン・ショックで雇止めなど暗い世相が現れていたことに繋がってきた。ただ、この層もここ10年でみると減少傾向にあり、保険制度からこぼれ落ちている層がいるのではないかと懸念する。

・本来の1号である自営業者は絶対数として大きく減少している。これは中小企業や零細商店の減少を意味しているもので、どんどん「企業」に吸収されて弱い体質に変化していると言えそうだ。

 

【2026.7.17】赤字箇所を追記しました。

給付付き税額控除(2026.5追記メモ)

5/21日経新聞を見る限り、高市さんの「給付付き税額控除」は早くもシュリンクしてきた。4月初旬にこのテーマで記事を書いた時にはもっとドラスチックな制度設計がされるのかとフレッシュな目線で見ていた。でも、大したことはなさそうだ。

<いずれも5/21日経より>

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こうなると、所得税、住民税、社会保険とサラリーマンにとっての3大控除が更に難解になっただけという印象を持つ。漠然とベーシック・インカムなどAI脅威が本格化しつつある中での制度改変が始まるのかと気になっていたがそれは誤りだった。中低所得層というより低所得層の税負担を軽くする、それだけのモノなんだろうな。

実態としては税率5%の人が相当数いるため、税額控除しない方向で結論に至るのだろうか。仮に控除するにしても日経のグラフから想像するにmax20万円強/年だったわけだ。してみると「支給」するにしてもmax10万円くらい、現実には5万円くらいに留まるのではないかと推量してみた。であれば、従来の定額減税の規模感と変わらない。もちろん、全所得階層に一律支給するものではないため、人数を絞ってフォーカスされた限定的な制度になるのはホントである。

制度にいくつも屋上屋根を付けることで、制度の全体像が分からなくなる。他国との比較をするにも、ある部分で見たらこうだけど、別の切り口で見たら違う景色が見えたりするのかも知れない。

となると、この件は国民が選挙で選ぶほどの事でもなかったのではないか。防衛とか憲法とか別の側面の弾除けに使われたと邪推できてしまうのが哀しい。

 

※はてな記事のカテゴリーとしては「FPタックス」が正しそうだ。ただ、先日の記事を「FPライフプランナー」にしていたのでそれに揃えておく。

※4月にアップした記事

hassan01.hatenablog.com

NHK「日曜討論」で知る給付付き税額控除

高市政権の良し悪しは別として、詳細を語らないまま選挙で票を釣ろうとしたので、給付付き税額控除の概要はサッパリ分からない。NHK「日曜討論」は政治家が相手の言葉を聞かないで一方通行で主張しているだけなので基本的に視聴していない。が、4/5放送では司会者と評論家2人だけで制度説明をしてくれていたので、ついつい他のことをしながら見るともなく見てしまった。

 

(1)課題認識

1つ目のグラフで「翁カーブ」という言葉が何度も使われていた。このグラフは分かりやすい。翁さんって日銀関係者かどこかの総研の女性だったと思うが定かでない。

※参考

https://www.asahi.com/articles/ASV2V3VGDV2VULFA028M.html

年収300~400万円クラスで公的負担(税+社会保険)がOECD諸国との対比で過大になっているのだという。

 

<4/5同番組より:翁カーブ>
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それはそうだろう。所得税は累進課税だが、社会保険料は上限キャップ付きの定率負担なので年収層のどこかでしわ寄せがきてしまう。以下の弊ブログも参照。

hassan01.hatenablog.com

 

それが、この階層だったというだけのことで、全体的な制度設計に見直し余地があるのだろう。政府が目論む新たな制度を入れるのも1つの案だろうし、社会保険料率を所得階層に応じて漸増させる(累進負荷)にしていくのももう1つのやり方と言える。もちろん健康保険料の調整は構わないが、厚生年金保険料は将来の受給額に影響するので個々に調整する必要があるだろう。

 

(2)制度概要

これは当たり前な説明に終始していた。例として使われていた還付税額が5万円だったが、年間5万円ではピンと来ないのでもっと現実的な例示が政府から提示されないとコメントのしようがない。

 

(3)他国の制度紹介

米国では年100~200万円/人(正確に聞き取れなかったので齟齬あるかも)ほど支給されているとか。妥当なのか判断できないが、おそらく同国の物価高を考慮すると生活を維持するのになんとか足りる金額なのだろう。

両国の制度を知ると生産年齢人口に対する施策なのだと想像できる。これは妥当だが、このイメージすら高市政権の発信では読み取れていなかったのが問題。

もう1つは、英国で10数年かけて段秋的に制度整備を漸進させていること。こうしたグランドデザインも示さないと、良し悪しは判断しにくい。

 

<4/5同番組より:他国事例>

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(4)ライフサイクルによる負担と受給のバランス

サラリーマンの意識としては、給与明細を開くたびに給料が少し上がったとしても控除で帳消しにされてしまうモヤモヤ感が残っている。とりわけ社会保険料が重たいもので、もう1つが住民税だ。所得税の負担は住民税の半分くらいだったと思う。

ただ、ライフサイクルで負担と受給のサイクルを目視すると、働いている以上は応分の負担をするのも仕方ないとも言える。きっと人生トータルでは釣り合っているのだろう。ただ、これが実感しづらいのが悩ましいところだ。

 

<4/5同番組より:給付と負担のサイクル>f:id:hassan01:20260405100649j:image

 

あと2つ、他番組の図表を掲げておきたい。1つ目は2年半くらい前のもの。おそらく出典はNHKの図と同等のものだろう。昔もっと細かな積み上げグラフを雑誌「WEDGE」で見たのだが手元にない……。

 

<2023.11.8のTV10羽鳥さんの番組(2)>

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ただ、もう1つの表は刺激的なものだ。約30年のスパンで手取り給与が1割ほど減少(=負担増)していることが如実に分かる。その主要因は社会保険料を10数年かけて継続的にアップさせてきたことにある。この間に所得税と地方税は制度を組み直しているのでネットで4万円の減税と考えて構わない。ただ、この図に表れていないところで消費税税率がアップしているので税トータルで均せば同額くらいになるのだろう。

 

(5)給付対象者の把握など問題点

もし100万円など生活を支える規模の金額なのであれば、給付対象者の把握は正確に行うべき。年収の把握だけでなく預貯金の残高も把握することが前提となろう。となると、マイナンバーの懸念が広がるのは問題。

また、生活に困窮している人に対して、確定申告の時期まで「待ってくれ」とは言えない。緊急性を要するのであれば、次善の策を手当するなり対処が必要になる。その意味で従来のコロナ10万円や一時的な4万円減税など税額控除の考え方に乗せるのは悠長な対応になる懸念がある。

また、サラリーマン(正社員)であれば年末調整で新制度を完結できる。ただ、非正規の働き方で医療費控除などを受けるために確定申告している方であれば、同様に制度に含まれてくる。ただ、年収が低い階層においては確定申告していない人々もそこそこ存在しているはずで、その方たちこそ漏れなく捕捉するためには税制よりも社会保険の制度を巧く変更する方が望ましいのだろうか? ここはハッキリ見えていない。

 

(6)既存制度との兼ね合いは

他国事例の項で触れたようにトータルな制度として設計して、国民にとってどう変わるのか。そして徐々に移行することを考えているのであれば、グランドデザインが明らかになっていないと賛否を示しにくい。例えば、生活保護や失業保険、消費税率の扱いである。世代によっては児童手当や年金受給にもマイナス調整が波及するかも知れない。また、1年くらい前にマスコミ報道で盛り上がった高額医療費制度の見直しも一部の患者にとって大きなインパクトを与えるので前広い提示することが欠かせない。おそらく、高額医療費制度はレンジ変更などあったとしても、保険収載された抗がん剤や抗体医薬などの普及を考えると廃止できないだろう。

勿論、もし仮に給付金額が年100万円/人の規模になるのなら、所得税だけでなく、住民税・社会保険料も含めた控除、生活保護支給を一変する新体系の変革になるのではないか。そうなると、制度変更に伴う洗替など付帯作業と混乱も予想されそうで2年後に導入できるものなのか不透明だ。

また、ベーシック・インカム制度との兼ね合いが分かっていない。以前にシステム化、AI化の普及を前提にしてベーシック・インカム制の導入を主張する声が一部に挙がっていた。給付付き税額控除はそれと同義なのか? 言葉だけが独り歩きしていて曖昧な印象を受けるため、定義を示すことが必要だ。

 

(7)2026.4.9追記メモ

気になった事をメモしておく。

・食料品の消費税減税は高所得層に過度な恩恵が生じるのでよくないと思っていたが、番組のフリップを見る限りそうでもなさそう。
  年収 ~200万 ~500万 ~1000万
  消費税 約4万  約5万  約6万

・国民健康保険加入者の平均年収96万円とか。どう解釈すればいいのか謎。収入なし世帯がどの程度の割合なのか、その部分を除けばサラリーマン世帯に近づくのか。

・識者の見方だと日本は中福祉・低負担。ただ、今の大学生は低福祉・高負担と受け取っているとか。社会人にならないとホントの実感は分からないものだが、一部の政党が「xxの壁」を煽っていたのもこういう認識のベースになっているかも知れない。

初めて株を買う人へのアドバイス

最近、知人からアドバイスを求められたこともあり、スタート時の考え方を整理してみた。自分が株を始めた頃の新鮮な気持ち、不安に思っていたことはもう思い出せない。なので、なるべくフラットな立場で書くように努めた。

 

<3年前(2023年)の日経HPより転載> ※(5)のリンク記事から再掲した

 

(1)個別株かインデックス投資か

これは個々人の志向による。確かに初心者には値動きがマイルドなインデックス投資の方が安全でおススメしやすい。ただ、株式投資の基本は好きな会社を応援すること、ゆっくり成長を待つことであり、王道は個別株だと考える。東電の福島原発など個別投資のリスクは突然に露見するので避けきれないものがある。ただ、それは複数銘柄を保有することでリスクヘッジできれば構わないのではないか。

やはり、インデックス投資には主体性が感じられない、楽しくないと思うからだ。これは以前に3回ほど書いた「ETF投資の何が楽しいのか」記事(計3本)に書いたことなので詳細はそちらを参照願いたい。

もちろん日々忙しくしているから資産運用に感情はない、効率一択だと言うならそれもありだろう。ただ、その場合、慢性的な下落相場に入った場合に自分でどう振る舞うべきかシミュレーションしておくのが必要である。

hassan01.hatenablog.com

 

(2)株式投資を年利回りで考えられるか

配当金に関しては増減配で変動するリスクはあるが概ね利回り換算することは間違いではない。

但し、株価を利回り換算するのは問題。基本的に株価は1年間で30%は上下動するものと考えておいた方が良い。例えば年初に株価1000円だったとすれば、年末までに700円から1300円くらいの値幅で変動するものだ。もちろん、想定外のニュースが出れば半額(500円)に急落するかも知れないし、倍化(2000円)する可能性もないわけではない。

個社の業績変動、新製品の発売、一部事業の撤退など報道される可能性がある。また、個社の事業環境に関わらず、株式相場全体が急落すればツレ安に巻き込まれる可能性も十分にある。

個社の株価は変動が激しく、日経平均株価やTOPIXのようなインデックスの方が合成波になるので変動は(一般的に)マイルドになると考えていい。一般的にと前提を置いたように、コロナ禍の初期(2020年春)、リーマンショック(2008年)などはドラスチック(劇的)に急落しているので「利回り」と言った定率的な指標で評価するのは相応しくない。

 

(3)ネット証券が良いのか

これも好き好きだ。手数料に拘る、勧誘話をイチイチ聞きたくないのであればネット証券で構わないし、相談しながら決めたいのであれば店頭で話せる既存の証券会社を選べばいい。銘柄の相談はあくまでホドホドに留めて、投資や制度の一般論はカウンター越しに聞いた方が理解しやすい。

2025年の新聞報道によると、投資詐欺にあった場合の保証範囲が大手証券とネット証券で異なっていた点に要注意。前者は證券会社の責任とは言い切れないものの100%保証、後者は半額保証に留まっていたようだ。

また、山一証券が自主廃業した際に株券は100%返却されていた(と理解している)。ネット証券の廃業事例を把握していないが、割安な手数料(若しくは無料)をうたっているだけに、そうした緊急時の対応に不安を感じないでもない。

 

(4)特定の銘柄、商品を勧められたら

既存の証券会社であればオススメの投資信託や何らかの金融商品を紹介される場合がある。基本的には持ち帰り検討にして、即断即決はしないこと。証券会社には売る側の論理があるので素直に乗っかる必要はない。

ただ、知識として聞くことに損はないので耳を塞ぐ必要はない。どんな特徴があるのか、オススメの理由は何かヒアリングしておけばいい。

 

(5)新NISAを活用すべきか

「税金がトク」と言うキャッチフレーズは浸透している。と言うか、日本人はこの言葉に滅法弱い。

概ねその理解で間違いない。ただ、もし売却損が出た場合には特定口座での評価益や配当所得と相殺できないことが問題点として残されているので、その点だけは押さえておきたい。また、年間360万円の枠があるから無理して使い倒さないといけない、と言うものでもない。あくまで自然体で臨めばいい。

2025年に都内で「NISAは万能か」、「インデックス投資は万能か」を問うセミナーがあった。そこでも、初心者ほど万能説を支持する人が多かったのを覚えている。投資経験者でも自身の考えとは別に、初心者に対しては導入部としてこれらを勧めるとの意見が目立っていた。私も同感だ。

新NISAについては2024年に以下の記事を書いている。ご参考まで。

hassan01.hatenablog.com

 

(6)積立投資がいいのか

これも本人の性格による。月並みにメリットを挙げるとすれば以下2点となる。

・買付タイミングを考えなくて済む。
・ドルコスト平均法で安い時には多く、高い時には少なく購入できる。

敢えてデメリットを挙げると……

・大勝ちできない。
・相場の潮目を読める自信があれば、漫然とした手法に感じる

 

(7)投資タイミングはいつなのか

つみたて投資なら今すぐで構わない。ただ、2026年3月は長期スパンで見れば十分に高い水準にあることも忘れてはいけない。「長期」とはどれくらいの期間か?

冒頭に敢えて3年前の超長期チャートを載せてみた。現在は明らかに上昇中。ただ、見方によってはトレンド線をオーバーして真空地帯を上げているだけかも知れないし、大相場の1次波動に過ぎず今後も上昇を続けるのかも知れない。ただ、どちらのプロセスに当たるのか、将来のチャートについては誰も正確に予測できない。

もちろん個別会社のチャートは日経225と同様に最高値を更新するもの、停滞しているもの、業績悪化で急落しているものなど、様々である。タイミングを計るのに長期(5年若しくは10年)チャート、短期(1年)チャートの両方を見ておくことで、現在地とそれぞれのトレンドを再確認できるので客観視に役立つ。

個別銘柄であれば、半年間くらいチャートで値動きを確かめた後の方がベターである。半年待つことで、レンジが横這いなのか、上下に振れるのか何らかの傾向が出てくるはず。もし急落場面が現れればそこで安く拾えばいい。

また、注目した会社について新聞を読んでいれば、不思議とその会社、その業界の記事が目に入ってくるはず。そこで当初の思いにズレがないか、客観的に確かめることもできる。

 

(8)初期投資額をどう決めるか

新NISAのつみたて投資枠が年間120万円である。成長投資枠を使わなければ最大で年間360万円まで利用できる。

どのような制度設計の思想なのか不明だが、120万円を基準とすれば月10万円ずつが上限と考えていいだろう。個別株を購入する場合には最低単位の100株相当の金額(銘柄によっておおよそ10万円~100万円程度)がベースとなる。最低単位で100万円を超える銘柄もあるが、最初に買うなら慎重にしたい。

最初にドンと1000株買って株価が上昇すればそれに越したことはないが、急落するリスクも抱えている。いきなり資金が半減しては目も当てられない。まずは、100株保有して様子を見ながら買い増しタイミングを計っていけばいい。

2026年冬の株高と消費税議論をどう捉えればいいのか

2025年秋の高市政権誕生から日本株が爆上げしている。いつか折れると思って拘わらないようにしていた。しかも、2025年は巳年で辰巳天井を形成するから早晩コケると信じていて10月には何銘柄か売却していた。

でも、2月下旬現在において未だ下落に転じる様子はない。表面的にコケる気配もない。衆議院選挙が終わり、それでも日経平均は56000~57000円台と信じられないレベルを維持している。自分は間違っていたのだろうか。その理由を(1)~(4)で考える。消費税については将来像が見えていないため、(5)に寸評を書くに留める。

 

(1)高市政権への期待

日経平均株価が1日にドンと2000円、3000円と急騰を続けるのは高市効果、そのものだと考えられた。女性初の総理大臣であり、安倍総理の系譜を引き継いでいることが経済面での期待効果を呼んだことは間違いない。そう思っていた。

ただ、食料品の消費税を2年間に限ってゼロにするのは、本当の物価対策になるのか。物価上昇に伴い税前価格が上がっていけば、8%の消費税相当額は帳消しになる程度のものかも知れない。むしろ効果は他にある。税率を2度に亘って変更することで、現場ではスーパーの値札変更など余計な作業が発生するものの、IT業界においてはシステム変更でリスクの低い特需が生まれる。そうした一過性の経済効果を生むのは確かだろう。

 

<2/24後場始まり時点の1年チャート>

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(2)金相場にみるインフレ修正

前項はあくまで国内要因である。

目を世界に転じると、まだ4万ドル台後半とはいえNYダウも同じようなペースで上昇を続けている。更に急伸しているのが貴金属相場だ。金は1オンス5000ドルの大台を突破した。2024年末まで旧来の価格帯に沈んでいたプラチナも昨年春から上昇波動に乗ってきた。2025年単年の上昇率としては金相場より急カーブを描いている。

     2024末  2025末  2026.1末

金    2623USD 4314USD  4864USD

プラチナ  894USD 2024USD  2102USD

石油相場こそ沈静化しているが、金貴金属相場の上昇は地政学リスクの懸念と同時にインフレ調整を反映しているとみるのが適切なのではないか。となれば、株価上昇も単なる水準訂正の範囲内と言える。

 

(3)トランプ・リスクの影響

もう1つの国際要因として挙げられるのが、トランプ大統領の関税政策を巡る混乱である。これまではG7各国など先進国の中でも米国への投資には絶対的な安心感があった。ところが、G7各国であっても追加関税を課せられるようになってきたのがここ1年の動きだ。これまでの常識に則って行動していくことにリスクを感じてきている面がありそうだ。

米国自身が200年前のモンロー主義に倣って、ドンロー主義なる言葉で内向きな姿勢を露骨に示してきた。ベネズエラで他国の大統領を捕らえたこと、デンマークに対してグリーンランド領有を要求すること等、これまでの常識を超えた言動があまりにも目立つ。アメリカ大陸に集中すると言いつつも、ガザやイランに対する働きかけも過激になってくると予想される。

そうした米国の姿勢が、国際的な投資をするファンドとっては長期的なリスクを懸念させて、ポートフォリオの見直しの動きに繋がってきているのではないか。投資先の1つとして日本がたまたま見直し買いされていると考えると、昨今の急上昇にも納得が得られる。で、あれば水準訂正の動きを肯定的に捉えることもできる。

先日の日経新聞のコラムに「トランプ・リスクに伴う国際的な資金フローの変化」と書かれていたことでもある。

 

(4)株主還元の時代が続いていく

2/15日経新聞の1面トップに2つのグラフが載っていた。

伸び率でみるとここ20年ほど株主還元が大きく伸長している。従業員報酬(給与・賞与)の伸びと比べて突出している。近視眼的にこうした批判を展開する人はいるだろう。

でも、もう1つのグラフは別の側面を示している。1960~1990年代まで企業の売上も従業員報酬も右肩上がりで同じような伸びを示してきた。それが1990年代後半から規模の拡大が止まり、設備投資も伸び悩んできたことが分かる。勿論、利益の源泉は国内だけでなく輸出企業であれば海外で利益回収することもできる。

また、米国など欧米企業では以前から利益水準に応じた配当を支払ってきており、1割安定配当(=5円)に胡坐をかいてきた日本企業の姿勢が、利益水準の上昇を踏まえて欧米寄りになってきたことも見逃せない。自社株買いも欧米企業より20年ほど遅れて運用されるようになってきた制度だ。

そう考えていくと、辰巳天井のジンクスを崩せるのだろうか。注意深くウオッチしていきたい。

<2/15日経新聞より>

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(5)消費税はどうすべきか

冒頭に挙げた消費税の話に戻せば、企業の売上規模が上げれば(若しくは生産性が上昇すれば)給与も上昇していくはずだ。それなのに、暫定的な税制変更で対応することが正しいとは思えない。

給付付き税額控除制度も、詳細が明らかにされていないので何とも言えない。それが単体の新制度なのか、それとも年金や失業保険、生活保護など既存の制度をひっくるめた改革なのかも見えていない。かつて竹中平蔵氏が民間番組で7万円と言っていたが、確か生活保護制度なども込みの数字だったと思う。

政治家は自身の任期内のことだけ考えて政策を遂行するのでは困るんだな。

70才以降の暮らし考えるヒント4点

シニアの暮らしはその年齢になってみないと分からない。況してや70才以降の生活は謎であり、私としても想像でしか答えられないものだ。今日の記事では、あるセミナーの資料を読んで初めて知ったことを復習がてら書き出してみる。

<ネットで得た画像>

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(1)2000万円問題

老後の収入と支出で月々5.5万円の赤字が生じる。それを65才から30年分で考えてみると5.5×12ヶ月×30年でおおよそ2000万円になるもの。これは1つの試算であり、おかしな計算ではない。確かにNISA誘導など悪用するリスクはあったものの咀嚼・判断は各自ですれば良いものであって、これを受け取らないと言い張った政治家には都合が悪いものものだったのだろうか。

さて、コロナ禍に入り、2020年には月当たりの収支が0.1万円の黒字に転じたとか。自粛の賜物だ。また、2024年には3.4万円の赤字だったとか。2026年にあっても物価上昇は続いているだけに、継続的な赤黒遷移を追う事には価値がありそうだ。

この問題がニュースを賑わしたのはコロナ前だった。NISA誘導など何らかの政策を実現するための水向けだったと考えると、このレポートは不快なもの。ただ、漠然とした不安を抱えているよりも1つの試算を示すことは良かったのではないか。

2000万円問題は家族構成や定常的な支出額、居住地(都会と田舎)、居住形態、年金受給見込みなどいろいろな前提条件によって大きくブレるため、単一の金額で提示するのは無理があるのもホント。2025年前半(正確な日付は失念)、TBSの夕方のニュース番組を見ていたら、たまたまこの問題を4パターンに分けて不足額を紹介していたのでそのショットを掲示しておく。持ち家or賃貸、厚生年金ありor国民年金のみで分かりやすい区分けだった。ただ、試算された金額はなかなかセンシティブなもので、個々人に当てはめるには慎重な議論が必要だろう。

<2000問題の細分化>

 

(2)マクロ経済スライド

年金受給額をどう増減させるのか、金額を大きく上ブレさせないように調整するための考え方がマクロ経済スライドだ。経済指標に賃金変動率と物価上昇率があり、そのいずれか低い方を適用するもの。

サラリーマンの賃金が大きく上昇しない限り、物価上昇率の方が高いと予想がつく。となると年金生活者の受給額はサラリーマン並みに上がることになる。ハイパーインフレが来ても公務員の給料よりも安定感があるのではないか。また、賃金・物価が下落した場合にはマイナス調整をしないので、そんなにnegativeな制度とも思えない。

年金に関しては保険料と受給のバランスが問われる。受給開始年齢によって損得を計算しているサイトもある。82才くらいで分岐があるとか。男女によって寿命の差は明らかなので女性は75才ギリギリまでとは言わないが多少なりとも繰下げを選択しておくのがベターだろう。

但し、課税所得が増えることで税金や社会保険の天引き金額が増えることも考慮しないといけない。受給時の世の中がどうなっているのか誰も分からない。2025年には103万円の壁が160(178?)万円まで持ち上がった。そうしたインパクトが雑所得にも及ぶかも知れないし、自然体で臨むのがいいだろう。

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物価上昇が続いた場合、スライド調整率の分だけ物価上昇率と年金額の上昇率の開きは年々大きくなり、実質的な年金額が減少するのです。従って、仮に物価上昇率が年率2.0%で推移したとすると、年金額の改定率(増加率)は1.1%(=2.0%-0.9%)。物価上昇率が年率2.0%で推移した場合、年金額は20年間で16%、35年間で27%の実質減となります。
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※出典
https://401k.sawakami.co.jp/houjin/intention/macroeconomy/

この制度の長期的な問題点をハッキリ理解できていない。この文章がいつ頃書かれたものか不明だが、20年となると物価&賃金水準が大きく変わっているであろうし、サラリーマンの賃金と同等レベルを維持できるのであればそれで可とも考えられる。あるいは、物価上昇と賃金上昇に年次レベルの差異が生じて年金生活者に不利になるのか。そこまではチェックできていない。

つい先日、2026年度の支給額が発表された。2つの指標には跛行性がある(賃金上昇は物価上昇にbehindする)ので今年は厳しいものだ。

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2026年度に国民共通の基礎年金の支給額を25年度から1.9%引き上げると発表した。会社員らが入る厚生年金も2.0%増で、いずれも4年連続のプラス改定となる。……(中略)……
年金額の改定率は物価変動率と、過去3年分の平均をとった「名目手取り賃金変動率」をもとに決める。25年の物価変動率は3.2%、22〜24年度の賃金変動率は2.1%だった。
物価上昇が賃金上昇を上回る場合、賃金をもとに改定率を決めるルールがある。本来は賃金変動率と同じ2.1%の増額となるが、マクロ経済スライドによって0.2ポイントを差し引いた1.9%が基礎年金の増加率となる。
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※出典

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA212N40R20C26A1000000/

 

ただ、サラリーマンとてインフレに見合った賃金上昇の恩恵を得られているかと言えばそうでもない。添付したのは2025年9月の日経新聞に載っていたグラフ。数年単位でみても物価上昇分を100%取り戻せているわけではないのだ。あと10年も掛かるのか。

<2025.9日経より>

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(3)ATMの引出し上限

75才以上になるとAMTの引出し上限額が30万円/日に制限されるとか。本当なのか? 日常生活には困らないはずだ。けど、余計な制限を課せられると急な資金需要があった時に厄介だな。

最近はネット銀行に口座を作ったものの、アプリ導入して確かにラクになった。でも、スマホの買い替えやアプリのアップグレード、ログイン制御の追加など外的な制約条件が加わったり、あるいは自分のメールアドレスを変更したため旧アドレスでは連絡できなくなって不自由するなど不測の事態に陥る可能性は少なくない。そうした点にも留意しておきたい。

 

(4)物価上昇とインフレ

よく株式はインフレに耐性があると言う。逆に言えば預金には耐性がない。2022~直近まで緩やかな物価上昇でインフレが進んでいるが、預金金利はほぼゼロが続いてきた。当然、預金が目減りして減価が続いている。これまでのデフレ下では意識することもなかったが、今後は数年スパンで減価するリスクを気にしながら行動する必要がある。

金価格が高騰している。株価も日経平均が5万円時代に突入してきた。辰巳天井でそろそろ下落に転じるとみていたが、一過性なのかまだ急伸を続けるのか分からなくなってきた。こでもこれらは、物価上昇を見越して世間が気が付かないうちに先行してインフレ調整をしていると解釈することもできる。

 

(5)累進配当

減配しないで維持、若しくは増配する方針のこと。

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企業が株主に支払う配当金を毎年増配、または最低でも横ばいの水準で配当し続けること。株主還元強化を目指す配当政策の一つであり、「累進配当」を掲げている企業を累進配当企業と呼ぶこともある。
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※出典
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ru/A03454.html

この用語を意識したことなかったが、意味だけからするとかつての「(赤字になっても無配転落しないで)5円配当継続」と同義なのか、あるいは利益成長に応じて増配するのだから、やや良心的と言うべきか。

例えば、かつて花王は8.2円配だった(記憶違いかも知れない)。それが2024年12月期で152円。18倍に伸長している。業績が急進する企業でないので手堅い戦略だ。それに対して、海運株は数年前の好況で桁違いの増配を出している。まあそれぞれの経営判断ながら、どちらの業種が性に合っているのか投資家次第だ。累進配当を宣言する会社は保守的であり、変化を望む人もいるだろう。

 

【2026.1.28追記】赤字部分を追記しました。
【2026.2.1追記】赤字部分をもう少し追記しました。

高齢者に厳しくなる予感

11月の日経新聞に5回シリーズで「社会保障5つの論点」が載っていた。いつか自分も高齢者、そして75才になるわけで、異次元の世界をちょっと考えてみた。

 

(1)見出しを列挙

ドラスチックな内容も含まれているので、見出しを抜き出してみた。順にメインの見出し、横書きサブ見出し、縦書き見出し。

・「ほぼ市販薬」外し、政権試す
 患者や医療現場は反発
 現役世代の保険料負担軽減

・病院「通い放題」の功罪
 自己負担上げ議論再び
 高額療養費制度の見直し

・75歳「億り人」軽い保険料
 金融所得の不公平、自維照準
 確定申告の有無で負担差35倍

介護保険「4度目の正直」
 給付費、制度開始時の3倍
 2割負担の対象拡大3度先送り

・高齢者の定義見直し構想
 現役並み所得の範囲拡大も
 70歳以上も医療費3割負担を

これらの記事について一言ずつコメントしておく。無責任な薬剤師がサポートするのはかなり問題で自己判断になるのでOTC類似薬を処方できなくする扱いは乱暴に過ぎる。この件は12/12新聞報道だと維新が別の案を提示してきたようだ。

医療や介護の自己負担増の議論はある程度ならやむを得ないかも知れない。高齢者の定義変更は個人の健康差が大きいので年齢で一括りにすることの是非は悩ましい。

この稿では以下に、金融所得の不公平について数字を挙げて考えてみる。

 

(2)社会保険料はホントに負担差が大きいのか

日経新聞(連載3回目)から記事を抜粋してみる。

<拡大、見出し全体>

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サブ見出しに書かれた「負担金額が35倍も異なる」はヤケにセンセーショナルなものだ。本当にそんな不公平が内包されているのだろうか?

 

(3)試算してみた

簡単なシミュレーションをしてみた。記事では75才以上としているが、簡略化のため年金収入はあっても年金所得(雑所得)はゼロに収まる範囲と仮定した。また、基礎控除以外は全てゼロとして簡易な試算に留めた。また、社会保険料の負担額は以下サイトを参照した。同表は会社と折半した後の金額と捉えたので、単純に2倍している。但し、均等割が含まれているのか未確認。

あなたの手取り・税金・社会保険料はいくら?【年収別】早見表一覧 | 税金・社会保障教育

https://www.mmea.biz/5330/

現実的なレベルではないが、金融所得500万円で試算すると下表の通り。

<シミュレーション_1>

 

確かに社会保険料の負担は大きくなるが、確定申告することで住民税も負担増となるが所得税還付でやや緩和される。Netで約27万円の負担増(+30%)となる。

もう1つ、更にありえないレベルで試算してみた。金融所得5000万円だと、様相が異なるためだ。

<シミュレーション_2>

 

このレベルになると給与収入としても体験したことないので、ピンと来ない。ただ、確定申告すると累進課税で税率45%に達するので所得税の負荷が急増。社会保険料は既に上限超えなので約166万円で打ち止めになっているので、収入レベルでみたらインパクトは大きくなさそうだ。確定申告すればNetで約1345万円の負担増(+130%)となるが、申告不要で済ませば、Netで約166万円の負担増(+20%)に納まる。負担増の割合で考えたら、むしろ金融所得500万円の人よりも有利に思える。

 

(4)35倍は妥当なのか

日経新聞の見出しの良し悪しに関して言えば、やや極端に過ぎると感じた。あくまで控除で税+社保の総額で比較すべきもの。

もちろん見る立場によっていろいろな感想があるだろう。「税と社会保険の一体改革」と言うフレーズをどこかで聞いたことがあるが、全体観を持った議論が期待される。それと分離課税を導入している意味・背景を示した上で検討することが必要だろう。

「金融所得」と言うワードも配当所得だけなのか、雑所得、一時所得、はたまた有価証券・不動産売却も含めた所得まで網羅するものが読み取れない。税に限らず、いろいろな制度は難解な文章で、しかも結論だけが書かれているのでどういう時代背景でこう決まったのか、後の時代の人にとっては推測するより他ないのだ。