H’s ある株ホルダーのFP日記

株ホルダーとして考えた事、FPとして伝えたい事を不定期に書いていくつもりです。

ETF投資って何が楽しいのか?(パート3)

このタイトルで書き始めてハッとした。後で気が付いた事だけど「ETF投資って何が楽しいのか?」ってタイトルで2回も投稿していたのだ。ブロガーとしてはあまりにアバウトで失格だけど、やっぱりずっと引っ掛かっているテーマなのだ。

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ちょうど先月、都内某所で投資を語るセミナーがあり、ETF信者があまりに多いのに接してうーんと唸ってしまったのだ。主催者も個別株好きだが、受講者の殆どはETF好きが集まっているようだった。なぜ個別銘柄を選んでそこに賭ける気持ちが芽生えないのだろうか。そんな根本的な疑問はあるんだけど、そうしたインタビューもできない。なので、改めてこのテーマで書き足しておきたい。

私個人は旧来の投資信託ETF(上場投資信託)を殆ど利用していない。個別銘柄で勝負するスタイルが好きだ。でも、市場平均が上昇を続けている現下のマーケットだと、あまり細かい事を考えないで素直に市場平均に投資していく事でそれなりのパフォーマンスが上がっている。それがあんまり面白くなかったので、否定的なタイトルで書いてしまったのだ。

(1)以前の投稿を振り返る

【初回】2020.8投稿の要旨

・(投資先企業や投資主体者の)顔が見えない投資はイヤ
・値動きのダイナミズムがない
・達成感がない

【パート2】2021.1投稿の要旨

・楽しくないでしょ
・主体性がない
・市場平均が大きく下落した時の対応力があるのか
・投資開始タイミングによる違いに影響してしまう

(2)敢えてETF投資のメリットを考えてみよう

もしFPとして活動していくなら、こうした流行を否定してばかりもいられない。なので良い点を挙げてみよう。

ETF投資は手が掛からない
・環境変化に対応してくれる
・売買タイミングを考えやすい(それすら放棄して永久積立もありえる)
・市場参加者の中で平均的なパフォーマンスを上げられる(負けにくい)
・個別株の不祥事・倒産リスクを回避できる

ここに挙げた事それ自体は正しい。

(3)拱手する局面に陥ったら

ちょっと立ち止まってみよう。でもね、と問い直す事も必要じゃないか。手が掛からないって言うのは放置しているに過ぎない。投資主体としてあまりに引き過ぎている。これで大丈夫なのか。

相場の下落局面ではどうだろう。全体が下落したらETF(普通のブル型indexの場合)にはそのまま値下がりしていくだけだ。拱手したままマーケット全体の回復を待つしかないのだろうか。

膠着局面ではどうだろう。NYでも過去には10年スパンの停滞時期はあった。こちらも停滞している様をそのまま引き継いでいくだけだ。でも、自分で個別株を選んでおけば、下落して自己責任を問われても、マーケット全般が不調の時に、自分だけ上昇銘柄を掴めるかも知れない。そうしたチャンスを積極的に引き寄せられる事が個別投資の醍醐味だと思う。

ベア型のETFやオプション戦略に則したETFも確かに存在する。でも、ベア型はインするタイミングを計るのが難しい。私もそうしたモノに手を出した事があるが、先物でヘッジする以上は保険料相当が持続的に必要になり、商品特性を理解していないと手を焼く。インデックスの2倍型(ダブル)も同様で、市場は日々上下動を繰り返していくので、想定通りに基準価格が上昇する訳ではない。

(4)軍需産業への投資

アンチETF路線でもう1点追加するとしたら、銘柄を主体的に選べない点がやはり問題になる。2022年のロシアによるウクライナ侵攻の展開を見て改めて思うのは、ETFで市場まるごと投資対象にしていると、結果として軍需・防衛産業を応援する事にも繋がってしまうのが引っ掛かる。

口では「平和な日本」を謳歌しておいて、その裏で資本主義の仕組みを使って軍需産業に加担しているのは矛盾している。

具体的にはレイセオンロッキード・マーチン等だ。航空機エンジンのユナイティッド・テクノロジーズや宇宙産業を兼営している会社もあるから選別するには厄介だ。

【参考】過去の2本の記事

hassan01.hatenablog.com

hassan01.hatenablog.com