H’s ある株ホルダーのFP日記

株ホルダーとして考えた事、FPとして伝えたい事を不定期に書いていくつもりです。

臨時休校の8330円と失業保険

コロナウイルス騒動で、臨時休校を受けて保護者が会社を休む従業員がいる場合、最大で一人当たり一日8330円をその企業に支給すると言う。フリーターには一律4100円を支給するって施策も後で追加された。 

でも、あれを聞いていると面白いな、と思った。これで生活できると思っているの? ってのもあるけど、それは一旦ヨコに置いておく。

私が失業保険を受給したのは2018年だったが、その時の最高額が確か8250円だった。もしかして、今年の失業保険のmax8330円なのかも知れない。この金額は在職時の6割程度と言われているが、支給上限がある以上はそれ以上の給与を得ていた人にとって決して気楽に待てるような額ではないだろう。

また、今回はその金額を従業員ではなく会社に支給する(即ち、会社は給与もその他人件費もしっかり負担してねって事)と言うけど、会社にとって人を雇用しておくのに給与だけが人件費ではないので、これでは足らないんじゃないか。賞与引当金を積み立てたり、法定福利費社会保険料の会社負担分も積んでおかなくてはいけない。従業員が休んでいても、オフィスを借りていればそうした間接費用も従業員数に応じて必要になってくるし、間接部門の役員オジサンが多い会社ならばその分だけ負担も膨らむ。これらをどう評価したのだろうか? やっぱり企業努力とか自己責任なのかも。

また、フリーターはその半額って決め方もよく判らない。単純に自己責任もあるから、政府とフリーターで折半と考えたのか、でも、フリーターの中にはその日暮らしで仕事を繋いでいる人もいれば、TV番組で紹介されていたようにコンサートで稼ぐ音楽家とかプロフェッショナルと言える人もいるだろう。

どこかのTV番組で、東京都の最低賃金が日額1030円くらいで4時間労働で換算したら4100円になったと説明していた。これは真面目に計算したようでいて、人によってはかなり不快に思う方も出るのではないか。自分達は最低賃金扱いだったのか、と落胆するだろう。ここはもっとふわっとした説明で、8330円の半額として済ませた方が余計な波風が吹かなかったんじゃないか。

私も何度かハローワークに行って思ったけど、日本は雇用関係にある従業員(正社員でもパートでも構わないけど)を主体にして何かと政策を決めているって事なのか。雇ってくれていれば所得税徴税とか何かと代行してくれて便利なのは確かだけどね。