H’s ある株ホルダーのFP日記

株ホルダーとして考えた事、FPとして伝えたい事を不定期に書いていくつもりです。

ETF投資って何が楽しいの?

最近はETF投資が流行だ。しかも市場全体に投資しておけば時間の経過に応じて安定して儲かりますよ、と言う。確かにそうかも知れない。長期投資としては正解だと思う。

ひと昔前までは投資信託が売れていたけど、それはどうしても投信運用会社が親会社の事を忖度して回転売買するので市場平均ほどには儲からないし、買替えを勧められて投信残高が設定時をpeakに急減していったので、ファンドとして痩せていった。なので、基本的に買った事はない。
それに対してETFは明確な償還期限もなく継続的な資金流入が期待できるのでファンド規模が成長していき、パフォーマンスが悪化するリスクは少ないのだろう。それに、米国で主流のETFに国内からdirectに投資できるようになったのも信頼性の観点でありがたいものだ。ACWIなど全世界や先進国/新興国別やカントリー毎、業種別などvariationも豊富だ。

でも、引っ掛かる。どうしても「そんな投資をしていて一体何が楽しいの?」と反論したくなるのだ。自分が個別株投資から初めて、その美味しい所も悲惨な所も見てきたのでどうしてもその路線から抜けられない。投資信託新興国投資でチビチビと、ETFも海外のに少しだけ投資しているけど、それをあまり広げる気は無い。

理由は2つだ。
先ず、顔が見えない投資はやっぱりイヤだ。拒否感がある。100とか200の銘柄に分散投資していれば自分が好かない会社も含まれてくる。個別株でも嫌いな会社には投資しないし、喩えパフォーマンスが向上しようがそうした銘柄を買う気はない。投資する会社は、その取扱い商品だったり経営者の顔だったり何がしか気に入ったので選んでいる筈だ。生理的とでも言うのか、やはり主義だ。決してBS/PLとかスクリーニングで銘柄選定している訳ではないので、好きなポイントがあり、それが見えない投資は躊躇ってしまう。唯一許せるのは、インド株とか明らかに個人投資家のレベルでは調査に限界がある場合だけだ。

もう1つは、dynamismの有無だろう。
達成感と言った方が判りやすいかも知れない。
やっぱり自分が目を付けてtimingも狙って買ったその銘柄が騰がってくれた方が嬉しい。釣りに喩えてみるとこんな感じだろうか。漁船組合に咬んで一口投資しておく。でその漁船が大漁だったら魚を沢山分けてもらえる。不漁だったらイワシ一匹かも知れない。
でも、大間のマグロみたく自分が漁場を選んで釣り糸を垂らして巨大マグロを狙う。勿論、毎日マグロにお目にかかれる訳ではないだろうけど、仕留めれば喜びも大きいし、懐もdirectに潤う。そういう感動が個別投資にはあるんじゃないか。
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だから、自分の場合だと20~30%値上がりしただけでは売らない。売り目標も明確に定めないし、ボンヤリ設定してもその通りに取引する訳ではない。もっと上を狙う。結果として2倍になるケースもあるけど、大きくコケて-50%とか-80%とか沈み込む場合もある。配当狙いの銘柄であればずっと放置プレイを決め込む事もある。まあ、その辺は均して勝っていれば構わないでしょ、って事で大きく構えている。

なので、収益率の多寡も気になるけどやっぱりETFに深入りする気はないな。Jロジャースがどこかの本に「ETF投資が隆盛だけどその裏側も考えておいた方がいい」と書いていた。個人的にはまだまだ傍観者で読みは無いけど、そんな視点も探ってみたい。