H’s ある株ホルダーのFP日記

株ホルダーとして考えた事、FPとして伝えたい事を不定期に書いていくつもりです。

銘柄研究:ロイヤルダッチシェル石油!

Value型投資の一部として高配当株投資があると思う。3回シリーズで先進国(大型、中型株)と新興国から1銘柄ずつ挙げてみたい。先ずは先進国の大型株から1つ。

ロイヤル・ダッチ・シェル石油(以下ではRDSと略す)は高配当株として有名な銘柄。買った当時の思いとしては以下の通り。

・高配当
・石油に留まる事なく、BGを買収してLNGに布石を打っている
・業界トップはExxonだろうけど、個人的には米国株より欧州株を選好している
BPは何年か前のメキシコ湾での原油流出事故があったので相対的にシェルが優位だろう

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尚、RDSは英蘭2元会社なので、ちょっと複雑なのだ。RDSAアムステルダム市場(おそらくEUR建て)、RDSBはロンドン市場にGBP建てで上場している。私は馴染みのあるLSEで買ったので外国税額=ゼロだけど、もしかしてオランダで買うと課税されるかも。(要確認)

このRDSだが、個人的には過去にBG(旧British Gas英国ガス)を保有しておりいろいろな経験もできていたので、その意味でもBGを買収したシェルは愛着が持てる銘柄だった。かつて、私が買った2銘柄目がこのBGだった。1980年代の終わり頃、そうバブル時代だった。若かったので何が華やかなバブルなのかあまり実感がなかったのがホントの所だ。

で、この株を上場当初に買った人は一定期間保有していると1割を無償でもらえた。一般的な無償増資と異なり、特定の人に限定してイギリス政府が1割相当の株を割り当ててくれた形だった。優先株の株主割当があって外国人はdirectに増資受け入れできなかったので権利の売却代金が入金された事がある。他にも、子会社株式の割当が2社(CentricaLattice)もあって驚いたものだ。会社分割における株主に対する考え方が日本と英国では違うのだろうか。

当時は、ネット検索する文化があっても日本語情報は限られていたし、株価チェックできないので子会社株式はすぐに売却してしまった。でも、今ならFTFinancial Times)のMarket欄とかネットで確認できるので、そのまま放置(hold)していたかも知れない。BTBGBARR、電力会社、水道会社など、サッチャー政権の一連の民営化策がどこまで成功したのかその詳細は定かでないけど、個人的にはありがたかった。日本国内で経験できない事を知れたのは嬉しかった。

最後に主題に戻すと、安定しているRDSだってもちろん注意すべき点もある。

・業績は原油相場にdependする
・安定収益ゆえの高配当は、今後もずっと持続できるのか
・最近はやりのEGS投資のEenvironmentに逆行しているので石炭採掘会社が叩かれているのと同様のriskあり

 

と、ここまでは今年2月に下書きを書いていた。でも、新型コロナ騒動で大きく状況が変わってしまい、投稿できなくなった。

ずっと20GBP以上の株価を保っていたのに、3月に入ってコロナ騒動の中でWTI原油先物が急落した。ちょうどその少し後に転がり落ちた。ズルズルではなく、前日には19GBPあったのにその翌日には14~13GBPに急落して焦った。その後9GBP台まで底値を探りに行った。今も10〜11GBP台なのでおよそ回復したとは言えない。

ここ5年ほど年間配当は1.88USD(為替@105で197円)を維持していた。株価が20GBP(為替@138で2760)であれば、配当利回り7%超で立派な高配当株だった。

<同社HPより>

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でも今となっては予想配当が0.64USD(同67円)で株価11GBP(同1518円)で4.4%と英国株としてはそんなに目立たない存在になってしまった。再生可能エネルギーにshiftしていくとは言え、まあ石油の重要性は当分変わらないと考えてholdしよう。