H’s ある株ホルダーのFP日記

株ホルダーとして考えた事、FPとして伝えたい事を不定期に書いていくつもりです。

ロシアのウクライナ侵攻は経済にどう影響しているか(前半)

ウクライナ国内で暮らしている人にとってたまったものではない。勿論その状況に同情するしロシアについて困ったものだと思うが、ここはFPや金融についてのブログなのでそこは一旦脇に置く。日経新聞の見出しを辿りながら、ここ1週間ほどの状況を見ておこう。先ずはロシアの金利と為替レートについて。

(1)ロシアの金利と債券

  • 利上げ(3/1付け)

9.5%くらいきなり20%にupしたとか。20世紀末のタイでもここまで上がっていなかった。これって将にトルコ並みのインフレ状態に陥り兼ねない状況だ。

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  • ロシア債券市場(3/4付け)

ロシア国債の組み入れ比率が69~95%にも上る尖ったファンドが販売されていたのか。純資産残高が少ないので被害者は限定されてくるだろうが、営業マンに騙されて買わされた人は悲しい。

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(2)為替レート比較

追い込まれた状況下での利上げは、通貨下落に直結していく。1998年のロシア危機では80%、2014年のクリミア併合でも48%と破壊的なレベルだ。

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  • 他国との長期レート比較(3枚)

為替レートの推移はこの数字だけでは掴み切れない。なので、Googleで長期レートのグラフを確認した。ルーブルの他に、同じBRICsのブラジル、ハイパーインフレを経験したトルコのチャートも併記した。ここ10数年でmax約4.79円/ルーブルから直近では0.93円/ルーブルまで5分の1の水準。10分の1レベルに落ちたトルコよりマシだけど、ブラジルより悲惨な状態だ。

 

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