H’s ある株ホルダーのFP日記

株ホルダーとして考えた事、FPとして伝えたい事を不定期に書いていくつもりです。

銘柄紹介:GRAB

以前に「銘柄研究」と銘打って外国株をいくつか取り上げてみたが、GRABに関してはそこまでdeepに書けない。業績などはFTやYahoo等を参照願うとして、本日は軽い紹介レベルの内容になる。

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※出典

https://www.google.co.jp/amp/s/www.axion.zone/grab/amp/

3/3に12月期の決算公表を受けて、シンガポールのGRABの株価が大幅に下落した。その率は1日で37%ダウン。日本市場だとストップ高、ストップ安の制度があるのであり得ない下げ幅だがNASDAQでは通用しない。一晩にして37%を失うのは大きな痛手だ。ちょっとこの会社を理解しておこう。

スマホの株価画面>

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(1)概要

米国の配車大手UBERと同様の業態だと理解している。と言うか私も東南アジアの旅でGRABのタクシーに乗った事がある。

コロナ禍のため、日本でもUberEatの自転車が飲食店の前に屯して仕事待ちをしている光景が目立つようになった。日本だとこの光景は引っ掛かる。蕎麦屋の出前も珍しくなったが、何より蕎麦屋と彼らでは風体が異なる。ギグワーカーってあまり好ましい居住まいではないと思ってしまうのだ。ただ、東南アジアにおいてはUberEatだろうがGRABだろうが違和感はない。社会のダイナミズムの中にそのまま溶け込んでいるし、自分で利用した時にもpositiveに受け止められた。

GRABが米国NASDAQ市場に上場したのは2021年12月で、2020年も2021年も赤字決算なのもUBERと同等。上場したばかりとは言え、創業期とも言えない。私が利用したのも6年前なので、そろそろ利益が安定的に出せる会社になるといいのだけど。

日本では、ソフトバンクGがGRABに投資している。確かUberの東南アジア展開を止めるようにソフトバンクGが調整していたので、東南アジアにおけるGRABの営業基盤を上手く守ってくれたものと安心していた。配車の他には、決済、融資、保険など金融業務も展開するとか。発展途上国では銀行口座を持っていない人も多いと言うので伸びる業態なのだろうけど、他社との競合でどの程度の業界地位をkeepできているのか不明。

(2)直近の決算

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同時に発表した21年10~12月期の最終赤字は11億ドルと、前年同期(6億3500万ドルの赤字)より赤字額が増えた。グラブは配車や宅配事業で得た手数料収入から、運転手や利用者に支払った販促費用を差し引いた金額を売上高として計上している。その売上高が1億2200万ドルと、前年同期に比べ44%落ち込んだことが響いた。

(中略)

グラブの東南アジアの配車市場でのシェアは21年に71%、食事宅配も51%に上った。他社を大きく上回るシェアを維持しているが、競争が激しいために高額の販促費用を投じ続けなければならず、利益の確保にはつながっていない。

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※出典:日経サイト

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM03DEO0T00C22A3000000/

(3)投資理由と株価の適正水準

Uberが上場した後で株価動向が芳しくないのは知っていた。ただ、東南アジアで個別株を分析する力はないし投資信託ETF投資は嫌いなので、まずは少額を打診買いしてみた。赤字続きの会社なので、正直なところ妥当株価がどの程度なのか判らない。とにかく数年単位で放置しておく方針だった。

それがいきなりこんなに堕ちるのか……。これはもう笑うしかない。シンガポール政府系のテマセクが投資したとか、MSCI指数に採用されたとか良いニュースも入って来るのは救い。コロナ禍が終息したら東南アジアを旅行してGRABを肌感覚で確かめてみよう。