岸田政権の置き土産とも言える新NISA、その初年度にどう対処したのか、それは人それぞれだろう。年間枠が360万円に増額されて全てを積立投資に充ててもいいし、成長投資枠240万円とつみたて投資枠120万円に仕切りを設けて投資する事もできる。
<金融庁HPより>
(1)今年初めの新NISAに対する思い
2月に記事をアップしているのでそちらを参照。
(2)成長投資枠をどう使ったか
今年は個別株を2~3買ってみた。相場全体としては高値圏にあるものの、個別株が全てその波と同期して上昇している訳ではない。業種としては、製造業/IT/不動産業に分散してみた。製造業は相対的に底値に沈んでいた銘柄、その他2社は持ち合いチャートで上下動している状態だったが、1つは8/5の日経平均急落時に、もう1つは需給懸念が生じた時点でおそらくこれ以上の下落はたかが知れていると踏んで決断したものだ。
(3)つみたて投資枠は回避
折角の非課税枠なので有効活用すべきか迷ったものの、こちらの投資は2024年度に限ると見送ることにした。理由は2つある。
【相場水準の高さ】
まずは2024年の相場状況だ。日経平均は4万円前後、NYダウは4万ドル超と相対的にかなりの高値水準にあることだ。しかも外国株を買うなら為替水準も円安状態が続いている。ここでドンと120万円を投下するのはリスクだと考えた。
もちろん、積立投資は「相場水準を気にすることなく続けていれば大丈夫」って楽観論が最近では優勢だ。でも、それは長期スパンのチャートを見ると素直に肯首するのはなかなか難しいと思うのだ。ここで言う長期とは10年とか30年レベルのこと。1980年代末にバブル期のピークを記録してからこのかた、日経平均で38000円は夢のまた夢だった。1ドル150円を安定的に超えた水準も1980年代中盤以降でほぼ初めてと言っていい。
【インデックス投資が嫌い】
何かを判断するときに、好き嫌いは根源的な感情なのでロジカルな合理性より優先されるのだ。ETF嫌いについて過去にブログを3本ほど書いているが、その3本目のリンクを添付することでここでの自説展開は避けたい。
※参考ブログ
(4)旧NISAで保有していた銘柄
旧NISAではこれまでに11銘柄に投資してきた。細かな勝敗はさておきザックリ以下の戦績である。
売却済 : 売却益=3 売却損=1
継続保有: 評価益=5 評価損=2
いずれも個別株なので上下どちらに動くのもあり得る。トータルでプラスになっていれば非課税制度の恩恵を受けられているので、個別の損は損で構わないと考えている。
(5)オマケ
詳細を把握できていないが、来年からDC/iDeCoの拠出上限額が引き上げられると報道されていた。局所的に改善なのだろうが、そちらは厚生労働省の所管でありEETで最終的に課税されてしまう事に要注意。制度としては金融庁(旧大蔵省)のNISA一択で問題ないと考える。