H’s ある株ホルダーのFP日記

株ホルダーとして考えた事、FPとして伝えたい事を不定期に書いていくつもりです。

生命保険の動向

今年になって学んだ事を、自分の理解も兼ねて簡単に書いておきたい。と言うのも私は生命保険に加入した経験がゼロなので、どうにもCFP試験の勉強にも身が入らないのだ。

最近の動向は3つくらいあるとか。1つが超低金利下で、生保業界でも標準利率ゼロ時代を迎えて貯蓄商品そのものを売れなくなってきたとか。銀行に預けても金利がほぼゼロであり、それは保険業界でも状況は同じだろう。生命保険は保険会社の従業員に給与を払うのがmustであり、今般それを越える金利を稼ぎ出すのは辛いだろう。

2点目として、生存リスクを意識した商品にシフトしているとか。元々、死亡(高度障害)のリスクに備えて保険商品が作られてきたものだろうけど、高齢化社会で寿命が年々延びてきており、「人生百年時代」とか「年金2000万円問題」とか生きる事の苦労を気にする場面も増えてきた。そんな煽りにも近いmessageが連呼されると、何歳まで生きるのか、即ちどこまで生活とか医療でコストが嵩むのかそちらの方が現実的な心配事になってきているとか。

ただ、生存リスクでも医療保険に加入した所で病気での入院日数は徐々に短期化しているとか。厚生省の平成26年度資料によると、7日以内の入院が45%で、長期入院の患者を含めた平均日数でも29日だとか。私も外科で開腹手術を受けた経験があるが、オペの2日前に入院して、オペの10日後くらいには痛みが残っていても退院させられた。積極的な治療をしていないと、いくら痛みが続いていても入院には値しないと言う。勿論、盲腸など短期入院を想定して保険に入るのではなく、備えるべきリスクは長期入院・加療なのは言うまでもないけど。

そうなると、従来の入院給付金type(1日xxx円、他に手術給付金や特約)よりも、入院一時金(1回xxx円、若しくは実費補償型や治療重視型)の方にメリットがあると受け止められるのかも知れない。もし差額ベッド代が必要になると、そうとも言い切れないかも知れない。尚、高額療養費助成制度があるので、個人的には医療保険の必要性を身を以って感じた事はないな。

3つ目として、スマホの普及に伴う新型の保険が登場している事が挙げられる。P2P保険(Peer to Peer)としてわりかん保険があるとか。以下(株)JustInCase社のサイトから少し転載させて戴く。

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justInCaseのわりかん保険は、誰かががんになった時、契約者全員で保険金をわりかんする日本初の助け合いの精神をモットーとするP2Pがん保険です。わりかん保険の毎月の保険料は、一般的な保険のような前払い制ではなく、前月のがんになった人の数によって決まり、保険金の支払いがなければ、ゼロ円となります。契約者数が増えると、保険料に占める管理費の割合が下がります。契約者数が1,000人の場合、保険料に占める管理費は35%となり、契約者数が20,000人の場合、25%となります。また、毎月の保険料に年齢によって上限が設定されており、被保険者の年齢が20~39歳は500円、40~54歳は990円、55~74歳は3,190円です。

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出典:https://justincase.jp/blog/p2p-insurance_category

保険料が事後精算で決まっていくと言うのは生命保険としては新鮮なのだろう。生協の助け合いのように受け取った。私は山岳救助保険に加入しているが、それもこの形式と似ていると感じた。山岳救助保険は概算で前払いして、1年後に救助事故の発生、及び支払い費用の推移に応じて事後精算する形だ。滑落事故とか体力消耗による行動不能とか、自分がこの一年無事に下山できた事を思えば、僅か2000~3000円の負担であれば何の引っ掛かりもないのだ。

以上で3つのpointの説明は終了。

あと、2つほどメモ程度に書いておく。

・就業不能保険について: サラリーマンが大きな事故や病気に見舞われた場合、まずは有給休暇を取得する。それがゼロになったら、傷病手当金(健康保険の制度、確か1.5年程度)を受給し、その後まで障害が残れば障害年金を受給する事になる。ただ、生活費は減らないだろうし、むしろ通院・加療が続けば医療費は継続的に嵩んでいく。その収入と支出のGAPを補ってくれるのが就業不能保険の役目になる。この辺りは普段の生活ではimageが湧かないので、もし身近な友人等の例でリスクを感じた場合には相談してみるのもいいかも知れない。

ガン保険について: 治療費の補完ではなく生活費の補填を意図したもの。例えば、抗がん剤治療で通院していると、週5日勤務のうち1~2日が副作用のために出社できなくなるケースもあり、賃金downする事が予想される。